2024年10月28日月曜日

過去③ 介護の正社員時代

24歳の大卒男が介護を選ぶのは、人によっては「勿体ない」と思われるかもしれない。でも、この選択に関して俺は全然後悔していない。むしろ、ここから10年間、会社を転々としながらも介護の道を歩き続けてきたことで、それなりに居心地の良さを感じていた。

その理由のひとつは、介護業界で働く人間の“質”にあると思う。これを言うと批判を受けるかもしれないが、介護で働いている人たち(特に40代以上のおじさんたち)は、正直「これは普通の会社じゃ無理だろうな…」というタイプが多い。俺も大して偉そうなことは言えないけど、それでも「この人たちは他の職場ではまず通用しないだろうな」と感じることが何度もあった。だからこそ、そんな中で仕事を続けていくうちに、働くことへの自信を持てるようになっていった。

10年間で4社の介護施設を経験してきた。直近の会社には最も長く在籍していて、5年半働き続けることができた。この業界でこれだけ長くやってこれたのは、俺にとっては大きな成果だったし、「ここなら自分でもやっていける」って思えた場所だった。

ただ、介護の仕事というのは、早番・遅番・夜勤の3交代制で生活リズムが崩れがちで、かなり過酷な勤務だ。腰を酷使することが多く、ほとんどのスタッフが腰痛ベルトを巻いているのが当たり前なくらい、肉体労働がきつい。それでいて年収は300万円台が一般的。おまけにサービス残業も多く、委員会や会議といった介護以外の雑務にも正社員として対応しなければならなかった。

そんな状況の中で、俺はだんだん「正社員にこだわる必要があるのだろうか?」と思うようになっていた。正社員という肩書きがあっても、これだけの負担と低賃金なら、他の働き方を探した方が良いんじゃないかと考え始めていた。

介護の仕事でよく言われるのが、人間関係の難しさだ。介護職は女性が多く働く職場で、表面的にはみんな仲が良さそうに見えても、実際には派閥のようなものがあって、それぞれが影で幅を利かせようと動いている。チームで仕事をする必要があるので、黙々と自分の仕事だけをこなすのも限界がある。

俺は、なるべく敵を作らないようにと余計な会話には極力参加しないようにしていた。それでも、仕事の割り振りに不公平が出てくる。気がつけば、「キツイ業務はとりあえずこいつに任せておけ」みたいな雰囲気になり、どんどん重たい仕事を押し付けられるようになっていた。ひどいときなんかは、二人で勤務しているはずなのに、俺が汗だくになりながら入浴や排せつ介助をしている横で、もう一人のおばさんは涼しい顔で利用者のコーヒーを入れている、なんてこともあった。

こんな毎日に次第に嫌気がさしてきた。疲れが蓄積するばかりで、心身ともにボロボロになっていくのを感じていた。

そして、俺はついに先月末で仕事を辞めた。

現在は無職二か月目。これからどうするか、まだ具体的な考えはまとまっていないけど、とにかくもう介護の道を歩むのはやめようと思っている。

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